20代転職は逃げでも恥でもない!20代最新転職事情のすべて

ここ数年、第2新卒だけでなく、20代前半から後半にかけての若年世代の転職が増えています。 今この記事を読んでいる方の中にも転職の2文字が頭に浮かんでいる人は多いのではないでしょうか? 20代の転職ってどれくらいの人が成功・失敗していて、そしてどのように転職活動を進めていくべきなのか、気になりますよね。 20代とひとくちに言っても、第2新卒枠と社会人4年目以降とではかなり扱いも違ってきます。 今回は20代の転職について、把握しておくべき現状や注意点、転職活動のコツを、転職経験者やキャリアアドバイザー、人事視点をすべて取り入れて解説していきます。 これを読むことで、転職活動の指針になれば幸いです。

20代転職実状

20代の転職は、その後のキャリアや人生そのものに大きく影響を及ぼします。 厚生労働省の調査によると、近年の新卒で入社した会社から3年以内に転職をする人は、およそ30%。 また、20代の転職率は全体の転職者数のおよそ3割と、3~4人に1人が20代となっています。 ここ数年の転職市場の好況もあり、20代の転職はもとより第2新卒枠でさえ転職ハードルがぐっと下がりました。 リーマンショックの影響が落ち着いた2014年頃から、求人倍率は高水準をマークしています。 また、リーマンショック時代に取り損ねた、新卒採用分を遅れながらも20代の若年層の採用で取り戻そうとしている企業も多いのです。 第2新卒の転職実状 転職エージェント各社でも、企業の採用ニーズの高まりとともに、第2新卒枠の利用者が増加しているようです。 実際に、転職ファインダー編集部にて、第2新卒での転職成功者に何度かお話を聞いていますが、経験の浅い第2新卒であっても、積極的に採用しようと動いている企業が増えていることを実感される方が多くなっています。 編集部の周りでも第2新卒で転職を成功させたという声も以前より多く聞くようになりました。 20代後半の転職実状 第2新卒とはまた訳が変わってくる20代後半の転職。 20代後半は、一通り業務経験を積み、何かしらの実績を伴っている可能性も高いため、次のステップに進むタイミングとなることも多いことから、転職適齢期とも言われています。 同じ仕事を数年続けてきた人、もう勤めている会社では伸びしろがない人など、20代後半にもなれば転職を考える人も必然と多くなるのです。

20代の転職!中途採用ニーズ

では、20代の転職希望者に対して、中途採用のニーズはどの程度あるのでしょうか? 第2新卒枠の中途採用ニーズ ここ数年、新卒1年未満や第2新卒の転職が多くなってきていますが、その背景にはもちろん、企業からのニーズも高まっていることがあります。 1~3年程度の経験があるとはいえ、社会人としてはまだまだ経験が浅いとされる第2新卒はなぜ求人ニーズがあるのでしょうか。 それは、最低限社会人の基礎が身についていながら、あまり企業文化に染まっていない人材を求めている企業が多いためです。 転職先で、なかなか1度染まった企業文化が抜けず、思わぬところで本人も企業も苦労することは少なくありません。 パワフルでフレッシュな若手世代を欲している企業はたくさんあります。 事業拡大のために人員がとにかく欲しい企業や、新卒採用が目標人数に達しなかったケース、若手の視点が欲しいなど、大手からベンチャーまで採用ニーズはあるのです。 人事担当者からすれば、前職で得た経験やスキルについてはそれほど期待値を高くもっていません。 活かせる経験・スキルを持っていることで有利になるのはどの年代でも同じことですが、第2新卒では実績や成果がないことで、転職ができないということはない世代です。 例え新卒と同じスタートのタイミングとなっても、企業にとっては新卒研修等の教育期間やコストがかからないなどの利点があります。 社会人経験4年目以降の20代後半中途採用ニーズ 20代後半は、中卒・高卒・短大卒・大卒・大学院卒によって社会人歴に差が出てしまうので、新卒で就職して4~8年程度働いている年代を前提として話を進めます。 中途採用ニーズとしては、会社の中核を担うポジションや即戦力として期待されるところです。 若くてバリバリ働ける年代でありながら、社会人としても基礎力がつき、伸びる時期でもあるので求人ニーズも高い年代になります。 そして、30歳に近い年齢ほど、キャリアと実績や経験、スキルに対しての期待値も高くなります。 20代の未経験業界、異職種への転職 20代は企業からしても未経験の転職希望者をとれるギリギリのラインと言えます。 もちろん、30代に入ると転職できないということではありませんが、企業の育成体制や採りづらさもでてきてしまうので、可能性としては低くならざるを得ません。 未経験職種や異業界への転職のしやすさで言えば、20代のうちに転職をするのが1番おすすめです。 教育が必要な求人募集に対しては、教育体制がある程度整っていることが前提ではありますが、企業へのマッチ度が高ければ比較的若年層の方が採用されやすい傾向にあります。 未経験の転職に関しては、以下の記事にてさらに詳しく解説しています。 気になる方は是非チェックしてみてください。

20代の転職回数はどう影響するか

20代の転職は、年齢が上に行くほど、回数の多さがデメリットになることを避けられません。 絶対に転職ができないということではありませんが、転職の回数に対してネガティブな印象を持つ人事担当者はいます。 転職回数に関しては、だいぶ理解が広まってきているところではありますが、未だに書類選考において回数ではじく人事担当者はいるのです。 昔からの考えが深く根付いてしまって、なかなか新しいことを受け入れる体制がない企業や業界では未だにそういった印象を持たれます。 その反面、回数だけで採用の判断をしないよう意識している企業も多くなってきてはいます。 転職回数2回はセーフ? 先ほどお話ししたように、選考を受けた企業が転職の回数を気にするどうかによって、転職の回数の影響度は変わってきます。 比較的IT企業などは、どんどん新しいことを受け入れる体制がある風潮を持っていることが多いため、2、3回の転職回数がネックになることは少ないでしょう。 全体の数値としては、転職回数が2回目というだけで、転職成功率がぐっと下がると言われてはいますが、書類選考などで落とされない限り、面接のパフォーマンスの問題であることがほとんどです。 選考で落とす基準とはしなくとも、転職の回数がまったく気にならないという人事担当者はなかなかいません。 今までの転職回数に対して、人事担当者が納得できるだけの理由とそこでやってきたことの説明が必要なのです。 面接のパフォーマンスを上げるということは、自分のことをアピールするにあたって、根拠をもって説明し、話す内容だけでなく、自分をどう魅力的に見せることができるかにかかってきます。 実際、パフォーマンスが良かったと評価される人は、「面接で話していた内容も根拠があって納得がいくし、印象の良い話し方や表情、そこからわかる人柄などが頭に残った。」という人事担当者からの意見も多いです。 面接の対策が不安な方は、ぜひ転職エージェントを頼ってみてください。 選考の回数を重ねればフェードバックをもらえる他、面接の基礎やアピールポイントなどまで丁寧にサポートしてくれます。 面接対策のためだけでも、利用のメリットがあるはずです。 転職回数は、企業が離職リスクを考える基準にはなる たとえ、転職回数が採用・不採用に直結しなくとも、回数が多ければやはり企業の人事担当者は短期間で離職するリスクが高いのではないかと懸念します。 企業にとっては当然のことです。 離職のリスクが高いと、採用にかけたコストが無駄になります。 一般的には採用と育成のコストだけでも、200~300万がかかる計算です。 人事担当者は、その費用をかけて採用した人材が、大して会社に貢献することもなく、短期間で離職してコストが無駄になることは避けたいのです。 転職回数の多さは、人事担当者の懸念材料となることをしっかりと頭に入れ、その懸念を払拭するだけの理由や、経験、スキル、実績を整理して示すことが重要になります。 転職回数がかさんでいる人 転職回数が多い人の中には、転職に失敗して繰り返してしまっているケースと、キャリアステップをどんどん踏むために転職を繰り返している人とがいます。 キャリアステップを踏んでいる人に関しては、専門性の高い仕事をしていて、それなりの成果や実績、経験・スキルを持っているケースが多く、較的転職回数に関しても理解を得られやすくなります。 転職に何度か失敗してしまっている人に関しては、失敗の要因にもよりますが、ネガティブな印象や懸念を抱かれやすいので、マイナスのスタートになることは頭に入れておきましょう。 企業がそれでも採用したいと思うような、ポテンシャルを感じてもらう必要があります。 これからの会社への貢献度や活躍の期待を持ってもらえるよう、アピールが必要です。 実績や成果がなくても、転職で勝負することはできます。 ろくな会社に入れないという意見もありますが、実際になんの実績も成果も持っていない第2新卒者が、転職に見事成功し、入社して半年が経っても、転職して本当に良かった、人生が変わったという人もいます。

20代転職理由とタイミング

20代の転職理由やきっかけとして多いのは、以下の3つです。 給与額 ストレス(人間関係・仕事内容) 会社環境や将来性 転職の理由は、キャリアステップやチャレンジしたいという気持ちであることが良しとされてはいますが、やはりなかなかここからスタートできる人間は多くはありません。 最初は、不満だったり、もっとこうだったらいいのにという小さな希望がきっかけだったりするのです。 20代前半、第2新卒の転職理由 20代前半や第2新卒の転職理由に関しては、会社と合わない、いろいろと理想を抱いて入社したが、負のギャップが大きすぎて仕事を継続するのがつらいというものです。 年収や給与に関しては、最初提示された額を納得の上で入社しているはずなので、転職の動機としてはあまり多くはありませんが、働いて出した成果に対して、給与が低すぎる場合などのケースはあります。 また、会社の人間関係に苦しみ、早期に退職を検討する人も少なくありません。 20代後半、社会人4年目以降の転職理由 社会人経験が4年目以降に入り、20代後半になってくると、自分の実力を試したいというキャリアアップを望む人や、自分の仕事の対価としての現状給与額に不満を持つ人も増えてきます。 また、会社の方針がかわり、賛同できなくなったというケースや、新たに挑戦したいことができ、ジョブチェンジを望む人もいます。 20代前半、後半の転職タイミング 転職のタイミングについては、個々人の状況によりけりなので、一概には言えませんが、総じて言えることは、未経験業界、異職種への転職は早い程良いということです。 他にやりたいことがある、挑戦してみたいことがあるなら、必要な準備を整えてすぐにでも動きだすべきです。 遅くなれば、遅くなるほど、選択肢も可能性も狭まってしまう場合もあります。 挑戦したいことに、資格や必須スキル等のハードルがあるなら、それを早急に満たすように動きましょう。 後々、今働いている時間がもったいないなんて思うことのないように。 転職の理由が不満だけならタイミングは今じゃない 転職したい理由が、会社への不満しか見つからない場合は、今転職するべきではありません。 自分の達成したいキャリア目標や、やりたいことなどは、必ず転職の面接などでも聞かれることです。 多くの人事担当者は、他責思考の人を好みません。 不満を漏らすだけでなく、解決のために行動できる人、自分にも要因がないかどうかを考えることができる人が求められる傾向にあります。 今ある不満を解決するだけの転職は、次の転職先でも新たに不満がみつかり、転職のスパイラルに陥りかねません。 転職の動機やきっかけがなんであれ、自分の今後の目標や、キャリアステップにそって、転職先を探すことが、20代の転職成功のカギになります。 転職のタイミング判断や有利な時期などについては、以下の記事にてさらに詳しく解説しています。 ぜひ参考にしてみてください。

20代女性の転職

20代女性の転職については、20代前半と後半で企業の人事担当者が抱く印象が大きく変わってきます。 ポイントとなるのは、企業の人事担当者は女性のライフイベント、結婚や出産に伴う離職について懸念するという点です。 ですが、人事担当者は、20代後半の女性が1番伸びやすく仕事ができるということも知っています。 さらに、国からの助成金制度もあるため、女性のライフイベントの懸念点があるにしても、その人が採用に値するのかしっかりとみてくれる企業はあります。 20代前半の女性に対する人事の印象 20代前半や、第2新卒の女性に関しては、女性だからといって何かハンデがあるということはありません。 平均の結婚・妊娠年齢が30歳前後となっている今、それほど懸念されることもないでしょう。 20代後半の女性に対する人事の印象 20代後半の女性については、やはりライフイベントにおける離脱、離職を懸念する人事担当者はいます。 27歳をボーダーラインに、結婚や出産をむかえる女性が多くなってくるためです。 そういったライフイベント後も働く意思があるのか、などを確認される可能性もあるでしょう。 同時に、20代後半の女性は、育児休暇の取得や、産休から戻った時の職場体制などについて詳細情報を得ておくのがベストです。

20代の転職重要ポイントまとめ

20代は転職を考えたなら即行動すべき 20代後半は転職適齢期 第2新卒のニーズは年々高まっている 転職回数2回以上は業界や企業によって影響度が変わる 女性はキャリアステップを踏みたい意思を示す 20代の転職はポテンシャルが見られる 20代後半になるほど経験やスキルに差がついてしまうものの、そこ以外で見られるのは、その人のポテンシャルの比重がかなり大きいと言えます。 20代でしか通用しにくく、転職では利点と言われる部分です。 転職先への適応能力 人の意見を素直に受け入れ、吸収する柔軟性 謙虚かつ意欲の高い姿勢 以上の3点は、採用する側としても重視するポイントになります。 そして、最終的にはこの人と一緒に働きたいと思ってもらえるかどうかです。 求人ニーズを満たしていることはもちろん、マッチ度の高い企業の求人に出会えるかどうかでも、転職活動期間や成功率に影響してきます。 自分の、弱みやハンデがあるのであれば、そこに対する現状を把握したうえで、選べる企業の選考を受け、面接で自分にとって最上のパフォーマンスすることができれば、あとは合う企業に出会うのを待つだけです。 ポテンシャル次第となるのも、20代まで。 30代になれば、よりハイレベルな実績やスキル、役職経験などを求められることが多くなってきます。 20代の転職は、今後の人生にも大きく影響するもの。 今の会社でまだやれること、やりたいことがあるならそれを終わらせてから、もう進むべきなら今すぐに。 無理だと思わずまずは行動してみましょう。